第80章 誕生日の宴と婚約の宴

杉浦正弘はふと思い当たったように眉をひそめた。

「だが、あの場所は杏奈が俺たちに教えたんだろ。まさか――」

「30海里だぞ。誰かが連れていかなきゃ、あいつに何があるか分かるはずがない」

杉浦陽向は首を振る。

「仮にわざと俺たちを誘導したとして、だから何だ? うちと藤原家をぶつけたいって? そんな都合よく踊ると思うか」

口元に冷たい笑みが落ちる。瞳の奥には、抑えきれない愉悦が滲んでいた。

「親父。結局、美雪を嫁に出すしかない。杉浦家の娘は美雪だ」

深く縛りつける。婚姻で両家を一体化させれば、杉浦家は堂々と藤原家の商いに口を出せる。

そのとき、あの鉱区が誰のものになるか――答えは...

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